JLPT N5→N1 学習ロードマップと申込ガイド(2026・日本国内)
在日学習者向けの総合ガイド。JLPTとは何か、N5→N1各レベルのおおよその目安、かな学習から模試までの現実的な学習順序、そして日本国内での申込方法と時期(年2回・7月と12月、公式MyJLPT/JEESから、申込は数か月前に開始)をまとめます。
JLPT(日本語能力試験)は、母語が日本語でない人向けの日本語能力認定として最も広く認知されている試験です。進学・就職・在留資格の変更、あるいは自分の目標設定のためでも、まず基準になります。本記事はワンストップのロードマップとして、JLPTとは何か、N5からN1がおおよそどの水準か、ゼロからN1まで使える学習順序、そして日本国内での申込方法と時期を解説します。本記事は一般的な情報であり個別の助言ではありません。制度の詳細は必ず公式のjlpt.jpおよびJEESでご確認ください。
JLPTとは・年に何回あるか
JLPTは国際交流基金と日本国際教育支援協会(JEES)の共催で、世界同時に実施されます。日本国内では年2回、7月と12月の日曜日に行われます(2026年は7月5日と12月6日)。出題は「聴解」「読解」「言語知識(文字・語彙・文法)」のみで、スピーキングやライティングの試験はありません。
レベルはN5(最も易しい)からN1(最も難しい)までの5段階。1回の受験で申し込めるレベルは1つだけなので、レベル選びが重要です。
N5→N1のおおよその目安
以下の能力説明はjlpt.jp公式の概要を要約したものです。語彙・漢字・学習時間の数値は、コミュニティや教材による経験的な目安です(公式は2010年の改定以降、語彙・漢字の出題基準を公表していません)。自分が今おおよそどのレベルかの判断材料としてのみ使い、公式基準とは見なさないでください。
- N5(入門):かなと基本的な漢字で書かれた定型句を読み、ゆっくりした日常会話を理解。公式「基本的な日本語をある程度理解することができる」。目安:語彙約800・漢字約100・ゼロから約150〜250時間。
- N4(初級):基本語彙で書かれた身近で簡単な文章を読み、ゆっくりした日常会話を理解。公式「基本的な日本語を理解することができる」。目安:語彙約1,500・漢字約300・累計約300〜500時間。
- N3(中級・橋渡し):N4とN2の橋渡し。日常的な場面の日本語をある程度理解。目安:語彙約3,700・漢字約650・累計約450〜900時間。在日生活で「日本語でなんとか暮らせる」実質的な目安になる人が多いレベルです。
- N2(中上級):新聞記事など幅広い話題を読み、自然に近い速さの会話を理解。公式「日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる」。採用や在留資格変更の事実上の基準とする企業も多いです。目安:語彙約6,000・漢字約1,000・累計約600〜1,000時間。
- N1(上級):論理的に複雑で抽象度の高い評論などを読み、さまざまな場面の自然な速さの会話・講義を理解。公式「幅広い場面で使われる日本語を理解することができる」。目安:語彙約10,000・漢字約2,000・累計約900〜1,800時間。
試験構成と合否判定
レベルごとに試験時間と区分が異なります(公式testsectionsに準拠)。
- N1:言語知識(文字・語彙・文法)・読解 110分 + 聴解 55分。
- N2:言語知識(文字・語彙・文法)・読解 105分 + 聴解 50分。
- N3:言語知識(文字・語彙)30分 + 言語知識(文法)・読解 70分 + 聴解 40分。
- N4:言語知識(文字・語彙)25分 + 言語知識(文法)・読解 55分 + 聴解 35分。
- N5:言語知識(文字・語彙)20分 + 言語知識(文法)・読解 40分 + 聴解 30分。
いずれのレベルも満点は180点。合格には2つの条件を同時に満たす必要があります。①総合得点が合格点に達すること、②各得点区分が基準点(N1〜N3の聴解などは19点/60点)に達すること。1つでも基準点を下回る区分があると、総合点がどれほど高くても不合格です。聴解は多くの受験者にとって見落としがちな関門なので、無対策で臨むのは避けましょう。
現実的な学習順序(どのレベルにも使える)
- 1土台づくり:ひらがな・カタカナを瞬時に読めるまで完全に定着させる(N5の前提。後回しにしない)。
- 2コア語彙+文法を積む:目標レベルのメイン教材(『みんなの日本語』『新完全マスター』『TRY!』など)を体系的に1冊やり切り、毎日語彙を復習する。
- 3読解+聴解を鍛える:語彙・文法が半分進んだら該当レベルの読解・聴解を開始。聴解は「まず音だけ→スクリプト確認→再聴」で速さに慣れる。
- 4模試・過去問を解く:試験1〜2か月前から本番同様に時間を計りマークシートで通しの模試を行い、弱い区分を特定(特に聴解が基準点を下回らないか確認)。
- 5弱点補強+直前仕上げ:模試結果をもとに最も弱い区分を補強。直前1週間は間違い直しと頻出語に戻して感覚を保つ。
おすすめの学習ツール
- メイン教材1冊(文法を体系的に):『みんなの日本語』『新完全マスター』シリーズ、『TRY! 日本語能力試験』など。
- 語彙・漢字の間隔反復(SRS):頻出語を「復習タイミングが来たら繰り返す」のがJLPT対策の核。紙のカードよりアプリが効率的です。
- 過去問・公式サンプル問題:jlpt.jpがレベル別のサンプル問題を提供。出題形式とペース配分を知るため最低1セットは解きましょう。
- 聴解素材:ゆっくりした教材音声から、NHK Easy Newsやポッドキャストなど自然に近い速さへ段階的に。
語彙・漢字の間隔復習について、ここでは自社アプリ「Nihongo Ride」を率直にご紹介します。JLPTの語彙を「タイピング入力+間隔復習」にしたアプリで、単に見て分かるのではなく読み・漢字を自分でタイプして覚えるため、JLPTの文字・語彙区分や「見れば分かるが思い出せない」盲点に特に効きます。レベル別(N5→N1)に整理され、その日復習すべき語を毎日通知します。自社開発のツールとしてご参考までに置いておきます。使うかどうかはご自身の好みで決めてください。
日本国内での申込方法と時期
日本国内では、実施主体であるJEESのオンラインシステム「MyJLPT」から申し込みます(2020年以降はインターネット申込のみで、郵送申込は廃止)。おおまかな流れは次のとおりです。
- 1MyJLPTでアカウントを作成し、MyJLPT IDとパスワードを取得する(アカウント登録はいつでも可能)。
- 2申込期間が始まったらMyJLPTにログインし、申込情報(レベル・受験地など)を登録する。
- 3期限内に受験料7,500円(税込)を支払う。クレジットカード、Pay-easy(ネットバンキング/ATM)、コンビニ払いが利用可能。
- 4支払い完了後、受付番号を取得し大切に保管する。
- 5試験前に受験票を受け取り、記載の会場・時間で受験する。
試験日・各回の申込期間・会場・費用は公式が基準です。日本国内はJEES(info.jees-jlpt.jp)、制度の全体像はjlpt.jpをご覧ください。本記事はあなたに代わって申込や提出を行うものではありません。日本語の画面が分からない場合は、日本語ができる友人と一緒に公式ページを見たり、本プラットフォームで近所の人に無料で確認の電話をかけてもらったりするとよいでしょう。
公式リンク
- レベル別の能力概要(公式jlpt.jp) (新しいタブで開く)
- 試験科目と時間(公式jlpt.jp) (新しいタブで開く)
- 合否判定・得点区分・成績通知(公式jlpt.jp) (新しいタブで開く)
- 日本国内で受験する(公式jlpt.jp) (新しいタブで開く)
- JEES 申込トップ(MyJLPT) (新しいタブで開く)
- JEES 申込みの流れ (新しいタブで開く)
- JLPTは年に何回、いつ実施されますか?
- 日本国内では年2回、7月と12月の日曜日に実施されます(2026年は7月5日と12月6日)。申込期間は試験の数か月前に始まり人気会場は早く埋まるため、できるだけ早く申し込みましょう。
- 日本での申込方法と費用は?
- JEESのオンラインシステムMyJLPTから申し込みます(インターネットのみ)。受験料は7,500円(税込)で、クレジットカード・Pay-easy・コンビニ払いが利用できます。詳細はinfo.jees-jlpt.jpでご確認ください。
- レベルを飛ばしてN2やN1を直接受けられますか?
- はい。申込時にレベルを自由に選べ、下位レベルに先に合格する必要はありません。ただし聴解や文法は漢字が読めても自動的にできるわけではないので、目標レベルの過去問で自己診断してから決めましょう。
- 総合点は足りたのに不合格なのはなぜ?
- JLPTは総合の合格点に加え、各得点区分の基準点も判定します。1つの区分(例:聴解)でも基準点を下回ると、総合点が高くても不合格です。苦手区分を放置できません。
- 公式の語彙表・漢字表はありますか?
- いいえ。2010年の改定以降、公式は語彙・漢字の出題基準を公表しておらず、「レベル別の能力概要」とサンプル問題のみを提供しています。本記事の語彙・漢字・学習時間の数値はコミュニティの目安で、参考程度のものです。
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